東急田園都市線「宮崎台」駅徒歩7分、ハイグレードな設備仕様とプライベート性の高い全45邸からなる新築マンション、プレミスト宮崎台 RISETERRACE(以降では本物件と記載)について、後編記事のレポートをしていきます。
物件ポジションや建設地の様子、第1期価格については、【前編:ポジション・建設地・第1期価格】で紹介しています。まだお読みでない方は合わせてチェックしてみてください。
- 周辺建物との位置関係や住戸位置による特徴を知りたいな
- ランドプランや設備仕様など、建物について詳しく知りたい
- 周辺の中古マンション相場はどれくらい?
本記事は現地調査とモデルルーム見学で体感をした一次情報をもとに、詳しくレポートしていきます。
建設地や建物の特徴はもちろんながら、住戸位置の攻略もレポートしていきますので、眺望や日照条件の参考としてご覧ください。中古マンションにおいては、周辺の直近の売出し事例をまとめました。相場感と本物件のポジション把握としてご確認いただければと思います。
下の目次から興味あるか所を選んでお読みいただけますのでご活用ください。
物件概要
物件名 | プレミスト宮崎台 RISETERRACE |
所在地 | 神奈川県川崎市宮前区宮崎三丁目10-5(地番) |
交通 | 東急田園都市線「宮崎台」駅まで徒歩7分 |
総戸数 | 45戸(別途管理事務室1戸) |
構造/規模 | 鉄筋コンクリート造地上5階建 |
駐車場 | 19台(機械式駐車場:18台、身障者用平置駐車場:1台) |
駐輪場 | 74台/2 段ラック式:28台、スライドラック式:26台、スライドラック式(3人乗):20台(※内、レンタサイクル3台) |
間取り | 2LDK~4LDK |
専有面積 | 54.81㎡~83.97㎡ |
管理形態 | 管理組合と管理会社(大和ライフネクスト株式会社)との間で管理委託契約を締結 |
管理員の勤務形態 | 日勤管理 |
工事完了予定年月 | 2025年4月予定 |
引渡可能年月 | 2025年5月予定 |
敷地面積 | 1,559.26㎡ |
分譲後の権利形態 | 敷地は共有、建物は区分所有 |
用途地域 | 第一種中高層住居専用地域 |
売主 | 大和ハウス工業株式会社 |
施工会社 | 新日本建設株式会社 |
建設地と住戸位置の攻略
周辺建物との位置関係
周辺建物との位置関係をGoogle Earthの画像を使って検証していきます。主開口は北東と南西になりますが、全方位をチェックしていきます。抜け感や日照をイメージする上での参考としてご活用ください。
Ⓐ北東方向
前面にプラネスーペリア宮崎台が2棟建ちます(敷地の東方向にもう1棟あり)。斜線制限があるため、本物件の北東向き住戸は4階建てになりますが、立地特性を活かした眺望に優れるプランニングとなっています。
前建ては2階までが被り、3階以上はプラネスーペリアの屋根を超えて抜けてきます。4階は開放感ある眺望が得られますが、東方向に鉄塔が2か所あるため、南東側の住戸は視界に入りやすくなります。
プラネスーペリアの住棟間が前面となる住戸は、ワイド感はありませんが低層階でも抜けてきます。
日照については、春秋分で午前11時頃まで日が当たります。冬至では午前10時頃までとなり、低層階の日照確保は難しいでしょう。
4階相当からの眺望イメージです。鉄塔や電線が目に入るものの、高台らしい抜け感があって気持ち良さそうですね。低層レジデンスでありながらも得られる開放的な眺望は、周辺マンションとの差別化になると思います。
Ⓑ南東方向
角住戸(GとFタイプ列)による住戸側面から見える方向です。低層階は戸建てと被ってきますが、4階以上は抜けてくるので開放感に期待できます。
北東向き住戸の南東側に位置する低層階は(黄色の点線)、プラネスーペリアと戸建てによって囲まれ感がありそうです。
Ⓒ南西方向
接道越しにテラス宮崎台とメゾンヴェール宮崎台が建ち並ぶため、一部住戸を除いて抜け感は得られません。テラス宮崎台が前建てになる住戸は開口部が向かい合い、2〜4階までは電線が被ってきます。5階住戸は電線をかわせます。
前面接道によって前建てとの離隔があるため、午後から日が当たりますが(冬至は午前11時頃から)、住戸階数と位置により日照時間が異なります。
テラス宮崎台とメゾンヴェール宮崎台の隣地境界付近を前面にする住戸は、前建てによる影響が少ないため、開放感や日照を得やすいポジションです。
Eタイプ列の前面の様子です。開口部前面に電柱が建ちます。Aタイプ列の前面にも電柱が建ちます。景観的に気にされる方は後ほど紹介する「住戸位置の攻略」と合わせて確認してみてください。
テラス宮崎台の建物形状は雁行型なので、接道に対してバルコニー面が斜めになっています。そのため真正面に向かい合うのは回避されます。
テラス宮崎台とメゾンヴェール宮崎台の隣地境界付近は空地となるため、前面に位置位置する住戸は、前建てによる影響が少ないポジションになります。
テラス宮崎台の住棟は段々となっており、角住戸は2階までになります。こちらが前面となる3階以上の住戸は、前建てによる被りが少なく、開放感や日照を得やすいでしょう。
テラス宮崎台を前面にする部屋は、住戸位置によって日照時間が異なります。南東側(写真奥側)は北西側(写真手前)に比べて、早い時間帯に影が入ります。
メゾンヴェール宮崎台の前面は影が入り、手前は日が当たってます。
上述した写真⑫付近の前面は、⑬と⑭の写真からも日当たりの良さが確認できます。
(撮影日時:2024年7月某日15時頃)
Ⓓ北西方向
南西から北西方向には本物件と同等高さの建物があるため、視界抜けは難しく囲まれ感を受けやすいポジションになります。
北西方向はエクレールガーデン宮崎台が前建てとなり、上層階でも抜けませんが、北方向はグランドレベルが下がる位置に戸建てが並ぶため、抜け感を得やすいでしょう。
住戸位置の攻略
ここからは住戸位置の攻略をレポートします。下のマップに各階平面図や、周辺建物とのおおよその離隔距離を落とし込みました。前項で紹介した周辺建物との位置関係を踏まながら、住戸ごとに異なる抜け感や、前建ての攻略をしていきます。住戸位置の検討材料としてご活用いただければと思います。
低層階から中層階(1〜3階)
マップには2・3階の平面図を落とし込んでいます。1階住戸のDt・Et・Ft・Gt・Ht・It・Jtタイプは、上階となるD・E・F・G・H・I・Jタイプと同じ配置になります。
各方向ごとにポイントをまとめました。
上層階(4階・5階)
マップには4階の平面図を落としこんでいます。南西向き5階の住戸配置もQタイプを除き4階と同様です。Qタイプの上階はBrタイプが配置されます(2・3階のBタイプと同じ住戸配置)。
各方向ごとにポイントをまとめました。
南西向きは住戸階数や位置によって日照条件が異なります。
価格と間取り
価格と間取りの一部を紹介します。
南西向き
【Aタイプ/72.24㎡】
2階:8,190万円(坪375万円)
3階:8,320万円(坪381万円)
【Cタイプ/67.26㎡】
2階:7,280万円(坪358万円)
3階:7,420万円(坪365万円)
4階:7,570万円(坪372万円)
5階:7,880万円(坪387万円)
【D/Dtタイプ/67.70㎡】
1階:6,980万円(坪341万円)
2階:7,280万円(坪355万円)
3階:7,420万円(坪362万円)
4階:7,570万円(坪370万円)
5階:7,880万円(坪385万円)
【F/Ftタイプ/67.70㎡】
1階:7,580万円(坪342万円)
2階:7,880万円(坪356万円)
3階:8,020万円(坪362万円)
4階:8,220万円(坪371万円)
5階:8,480万円(坪383万円)
北東向き
【G/Gtタイプ/72.06㎡】
3階:8,490万円(坪389万円)
Gタイプはモデルルームタイプになります。
【I/Itタイプ/67.70㎡】
1階:6,920万円(坪338万円)
2階:7,280万円(坪356万円)
3階:7,420万円(坪363万円)
4階:7,590万円(坪394万円)
【J/Jtタイプ/54.81㎡】
1階:5,890万円(坪355万円)
2階:5,980万円(坪361万円)
3階:6,120万円(坪369万円)
【Mタイプ/60.00㎡】
4階:7,320万円(坪403万円)
【Nタイプ/63.71㎡】
4階:7,590万円(坪394万円)
建物の特徴
ランドプラン
敷地南西側が接道し、総面積1,550㎡を超えるきれいな整形地には、南西向きと北東向きからなる配棟計画で建設されます。高さ制限15mのエリアとなり、南西向きは5階建て、北東向きは斜線制限につき4階建てとなります。
空地率約33%のプランニングは、ゆとりがあるとは言えませんが、外構部には植栽が配置されるので、前面のテラス宮崎台の植栽と合わせて自然豊かな通りとなるでしょう。
エントランスは前面道路から約60cmほどグランドレベルが下がります。そのため1階住戸は外部への目線も少し下がってきます。1階と2階の価格差が大きいのは(南西向き・中住戸・3LDKで約300万円の価格差)、そのような理由があるためだと考えられます。
多彩な共用施設はありませんが、コンパクトに収まった共用部は生活がしやすそうです。内廊下設計による生活動線はセキュリティやプライバシー性が高く、自転車置き場とゴミ置き場は屋内にあるので悪天候時でも便利です。駐車場は屋外になりますが車路は住棟の下になるので、雨天時でも濡れにくい設計になっています。
車と自転車の設置数は以下になります。
デザイン
外観意匠からはエレガントな印象を受けつつも、力強い水平ラインと逆梁工法により重厚さも感じられます。
エントランスには大判の天然石とシックな黒い庇が用いられ、外壁にはサンドエレガンテを採用。タイル貼りの外壁とはまた違った上品さがありお洒落ですね。
最上階をダークトーンにすることで、全体のコントラストにバランスがとられ、各住戸の軒天井には木調塗装が施されています。見るたびに満足度が高まりそうな、拘りあるデザインだと思います。
ラウンジはロートアルミ製の化粧格子や折り上げ天井、大谷石のビルトイン暖炉などにより、温かみと高級感ある造りになっています。エントランスから連続性を感じられるように、床面には大判のクオーツサイトが使用され、マテリアルに統一性を持たせています。豊かなガラス面からは外構の植栽を眺められて素敵な空間です。
内廊下設計は本物件の大きなメリットであり、希少な差別化ポイントだと思います。エリア内で内廊下が採用されているマンションは他にディアスタ宮崎台くらいでしょうか。
玄関前上部やエレベータ前の天井部には、木調で造作された間接照明が設置されています。木調の玄関扉や廊下絨毯、アンバーな間接照明はトーンに統一感があり、住まう人に落ち着きと温もりを与えてくれそうですね。
エレベーターには着床制限があるため、居住者は自身の住戸階のみ、来訪者は訪問先階のみしか操作ができません。帰宅時はラクセスキーを携帯していれば、風除室を通り抜けるとエレベーターが1階に着床してくれます。マンション出入りの動線が安心で便利だと、日々の暮らしが快適ですね。
構造・設備仕様
ここからは専有部の設備仕様を紹介します。
直床構造や一部の下り天井、トイレ照明がブラケットライトだったりと、気になる点もいくつかありますが、大充実の設備仕様だと感じました。なかでも以下2点はとくに驚きました。
1つ目は全住戸の玄関前に専用宅配BOXが設置されている点です。1階共用部に宅配BOXは完備されていますが、それとは別に個別で設置されているわけです。重い荷物を取りに行く手間がなくなり、よりスムーズな荷受けが可能です。上下2ヶ所に別々の扉が設置されており、空間が分かれています。下段はゴルフバッグも入る大容量サイズです。トランクルームとしても利用できるのでとても便利ですね。
2つ目は全住戸・全ての窓に二重サッシが採用されている点です。閑静な住宅エリアなので、全くもって騒音を気にする立地ではありませんが、ZEH基準を満たす関係で採用されています。断熱効果が高まることで、省エネと快適な居住性に期待が高まります。
ZEHについてはダイワハウス分譲マンションでは初となる、ZEH-M Readyを取得。ZEHマンションの多くはZEH-M Orientedですが、本物件は省エネ率50%以上となるワンランク上の基準をクリアしています。
ZEH-M Readyの取得と同時に、低炭素住宅の認定を取得しているので、住宅ローン減税では借入限度額4,500万円となる最大優遇を受けられるのもうれしいメリットですね。
周辺中古マンション相場
周辺中古マンション売出し事例
ここからは周辺中古マンションの売出し事例を紹介していきます。
下のマップと一覧表は、2024年1月以降に売り出しがあった中古マンションです(売り出しがない物件は直近事例を記載)。2004年1月以降に販売された「宮崎台」駅徒歩10分以内のマンションを対象としています。マップ内の①~⑱は駅の北側エリアで、⑲以降は南側エリアの物件になります。
下記一覧に黄色マーカーで塗られている物件は、更新履歴がなく成約したと思われる物件です。黄色マーカーを付けていないものは売出し中の物件になります(2024年7月30日時点)。
掲載の価格は売出し価格になるため、実際の成約価格は低くなると思いますが、相場感の目安としてご覧いただければと思います。
※スマホでの閲覧は文字等が小さいので画像を拡大してご覧ください
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周辺中古マンションまとめ
北側エリアの方が南側エリアよりマンションが多いためか、売出される物件も多い状態です。平均坪単価を比べると、北側エリアは南側エリアよりも約2割弱ほど高い相場になっています。
サンプル抽出のタイミングによるのかもしれませんが、南側エリアでは価格更新が多く見られます。駅近かつ築年数が浅い物件が多い北側エリアに対し、南側エリアは成約の難易度が高いことが考えられます。
北側エリアの中古マンションは18物件あり、その半分となる9物件は、いわゆる駅近と言われる徒歩5分以内の物件です。プラウド宮崎台フロントとリビオ宮崎台は坪400万円越え、エリア内最大規模を誇るプラドシティ宮崎台(イーストコート・ウエストコート)は坪350万円台中盤で動いています。ザ・パークハウス宮崎台(駅徒歩5分/総戸数123戸)の直近売出しは坪400万円を超えました。
こらから販売予定のザ・パークハウス宮前平二丁目も影響してのことか、駅近・大規模・築浅物件は順当に相場を伸ばしている印象です。
宮崎台(とくに駅北側)は駅近・大規模による中古マンションが強いエリアですので、本物件のポジション把握は重要になってくると思います。
おわりに
第1期販売の平均坪単価が約370万円となる本物件は、北側エリアの中古相場より1割ほど高い値付けになりますが、価格乖離などによる大きな違和感はありません。
プラドシティ宮崎台(イーストコート・ウエストコート)が7,000万円台中盤から後半の価格帯で売出されているので、広さを求める方は同時に検討してみると面白いかもしれません。物件規模をはじめ、マンションの特徴は全く異なりますが、駅近×大規模×買い物利便(オーケーが隣接)と三拍子揃ったマンンションになります。通学区が宮前平小から宮前平中の黄金ルートという点も、ファミリー世帯に人気の理由だと思います。
前編記事でも紹介しましたが、周辺にはプラウドマンションの供給が非常に多く、認知度やブランドの浸透を踏まえると、エリア内における安心感や信頼度の高さが窺えます。物件規模や駅距離、ブランド力など、総合的に考えるとリセールはプラウドに軍配が上がる可能性も視野に入れる必要があります。
大規模物件は苦手、穏やかで落ち着いた住環境が好み、中古ではなく新築に住みたい、という方には本物件が合ってくると思います。3LDKがボリュームにはなるものの、2LDK~4LDK(54.81㎡~83.97㎡) の多彩なプランが用意されています。ザ・ファミリーマンションという感じは薄く、単身やDINKS層も含めた幅広い世帯が検討できるマンションです。駅近の大規模物件とは対照的に、プライベート性の高い隠れ家的なマンションかもしれませんね。
とは言え駅からの動線上にライフがあるなど、生活利便性を損なっていないのが魅力のポイントです。とくに宮崎台小学校や公園が近接する点は、ファミリー世帯にとって大きなメリットになるでしょう。
設備仕様の高さは目を見張るものがあります。ザ・パークハウス宮前平二丁目との差別化を意識した商品企画だからこそ実現したと言えるハイグレードレジデンス。スペックの高さは居住性の高さに直結するので、本物件を選ぶ理由になるのではないでしょうか。
ここまでお読み頂きましてありがとうございました。前編記事では物件ポジションや駅徒歩ルート、建設地の様子、ランニングコストを含めた第1期の価格についてレポートしています。こちらの記事もぜひチェックしてみてください。